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勝手に鉄道会社の将来予想(終電編)【JR東日本 新たな『終電』はどの列車?】

 JR東日本が最終電車(終電)の繰り上げを行う事を決めた。

首都圏終電は30分繰り上げ…JR東、10月にも路線ごとの詳細公表 : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン

 新型コロナウイルスの影響による利用客が減少する一方で、保守・点検等の工事量は増加し、作業員の減少も進んでいる。終電繰り上げにより作業時間を確保する事で作業の効率化・スピードアップやコスト削減、労働環境の改善が見込まれる。また、終電繰り上げによる利便性の低下よりも作業時間確保による安全性の向上の方が乗客に対する効果が大きいと考えたのだろう。時代の変化に適応したやり方だと感じている。

 さて終電繰り上げについてだが、JR東は以下の方針を示している。

 

・主に東京100km圏(熱海、高崎、友部等が東京から約100kmの距離に位置している)の各路線にて実施

・終電から初電までの間隔(列車間合い)を240分程度確保

・現行より30分程度繰り上げて、終着駅の到着時刻を概ね1時頃とする

・一部線区では一番列車(初電)の時刻の繰り下げを実施

 

 そこで、これらの情報を基に、新たな終電はどの列車になるかを予測してみたい。尚、今回は対象となる路線が大量にある為、なるべく多くの路線を取り上げるようにするが、取り上げる路線に偏りが出てしまう事をご了承していただければ幸いである。

また、この記事はあくまでも個人的予測である。10月に路線ごとの詳細が公表される模様なので、予測とどれぐらい当たっているか楽しみにしたい。今回は「JTB 小さな時刻表 春号」より、平日の時刻を参考にする。

 

【神奈川県方面】

東海道線

 現在の東京発の最終列車は23:54発小田原行であるが、小田原1:21着なので、これは繰り上げになる可能性がある。単純に30分前の列車だと東京23:22発国府津行となるが、その後に東京23:30発の「湘南ライナー17号」が設定されている為、更に1本後の東京23:33発の国府津行きが最終列車「候補」となるのではないか。この列車は国府津0:48着であり、仮に小田原まで延長しても1時前に到着可能である。また、この列車は戸塚で後述する横須賀線の列車への接続も考慮できる。もっとも、東海道線自体は深夜も貨物列車の通過が多い路線である。いざという時は貨物線への迂回もできる為、列車間合いについても例外的な扱いを受けるかもしれない。

横須賀線

 久里浜行き最終が東京23:22発、逗子行き最終が東京23:50発である。いずれも終点に1時前に到着する。しかし、横須賀線は横須賀~久里浜間が単線である。そして初電は久里浜4:31発である。この為、少なくとも逗子~久里浜間は列車間合いを確保するために終電繰り上げや初電繰り下げが行われるのではないか久里浜行き最終は大船か逗子止まりとなり、久里浜発の初電は大船か逗子始発に変更されるかもしれない。

京浜東北線南行)・根岸線

 大船行き・磯子行き・桜木町行き・蒲田行きと終点に着くのが概ね1時10分頃の為、10分~20分程終電が繰り上がるのではないか。また、初電も出発が概ね4時半頃となっている為、これらも4時50分頃に繰り下がるのではないか。東京駅基準だと最終が0:30頃、初電は5:00頃、と予測する。

その他の路線

 南武線京浜東北線と、横浜線東海道新幹線との接続がカギを握りそう。終電は1本繰り上げで、初電も1本繰り下げが行われるのではないか。湘南新宿ライン南行)・相鉄線直通列車・鶴見線・相模線等その他の路線は終電と初電の列車間合いが十分に確保されている為、時刻の大幅な変更はないと予測する。

 

【多摩方面】

中央線快速

 現行ダイヤだと、大月行き最終が東京23:30発中央特快、青梅行き最終が東京23:50発、高尾行き最終が東京0:15発、豊田行き最終が東京0:25発、武蔵小金井行き最終が東京0:35発、いずれも見直しの可能性がある。大月行きは東京23:15発中央特快、青梅行きは東京23:30発中央特快(立川で乗換)が候補だろうか。高尾行きは東京0:00発の中央特快が維持されるかどうかが気になる。東京着の最終の新幹線の接続を取りつつ、高尾へは0:58着で1時前に到着できる列車だからだ。終着駅への到着時間を考えると、豊田行きは東京0:06発(豊田1:01着)、武蔵小金井行きは東京0:15発(武蔵小金井0:54着)が限界か。中央線は始発が早くて終電が遅い為、上り線も含めて終電繰り上げと初電繰り下げの幅が大きくなりそうだ。

 

中央線各駅停車

 今回は中央線快速との接続が見込める御茶ノ水駅を基準に考えたい。現在の最終は御茶ノ水0:43発三鷹行きだが、中央線快速の終電繰り上げに合わせて、0:21発三鷹行きあるいは0:31発三鷹行きまで終電は繰り上がるのではないか。また、初電も中央線快速が繰り下がるなら追従するのではないか。初電・終電共に中央線快速に合わせる形となりそうだ。

 

その他

 八高線は終電の繰り下げはなさそう。青梅線は立川0:22発の青梅行きが最終となりそう。横浜線は八王子0:14発の町田行きはなくなるか、橋本行きに変わるかもしれない。その他の路線は概ね変更はないのではないか。

 

【埼玉県・北関東方面】

高崎線湘南新宿ライン北行

 JR東日本で一番遅くまで終電が走っている路線である。当然終電の見直しはあるものと思われる。考えられるのは高崎線最終の上野23:46発の高崎行き及び湘南新宿ライン最終の新宿23:33発の快速高崎行きの籠原止まりへの変更だが、場合によっては2列車を統合する形になるかもしれない。また、上野23:07発の最終新前橋行きもそのまま維持されるかどうかは気になる所。

 

宇都宮線

 この路線も終電の見直しはありそうだ。上野23:14発の宇都宮行き及び上野23:38発の宇都宮行きは小金井止まりになるかもしれない。ただし、終電と初電の列車間合いを考えると初電の繰り下げは起こらず、変化は比較的小さなものにとどまるのではないだろうか。

 

京浜東北線北行

 終電の終着駅への到着時間を考えると、こちらも南行同様、10~20分程度繰り上がるのだろうか。初電も約20分くらい繰り下がりそう。東京駅基準だと終電が0:40頃、初電が5:00頃と予測する。

 

埼京線川越線

 早朝と深夜の池袋~赤羽間の区間列車は見直しをされそうである。池袋での山手線や赤羽での京浜東北線との接続次第か。川越線の日進~川越間は単線区間の為、この区間の終電繰り上げ・初電繰り下げもありそうだ。終電繰り上げの影響を最小限に抑える為、通勤快速の深夜時間帯の再設定もあり得るだろう。

 

常磐線・千葉県方面】

常磐線快速

 今回の終電繰り上げで大きく変化を受けそうな路線の一つである。上野発23:12発の勝田行きは勝田到着が1:15である為、終電繰り上げの対象となりそうである。そうなると、上野22:49発の土浦行きの勝田延長の可能性もあるが、実質的な勝田行きの最終列車は上野23:00発の「ときわ91号」の可能性が浮上する。なんと特急列車が常磐線の最終列車になるかもしれないのだ。一方、上野23:42発の最終土浦行きについては土浦0:46着の為、今回はそのまま存続されるのではないか。取手以南については、上野0:12発(取手0:52着)が取手行き最終(松戸で各駅停車我孫子行きに接続)、上野0:23発(我孫子0:58着)が我孫子行き最終(北千住で各駅停車松戸行きに接続)、上野0:34発(松戸0:54着)が松戸行き最終という形に変わるのではないか。上りも終電繰り上げが予想され、最終は取手23:55発の上野行き(松戸で各駅停車北千住行きに接続)になるのではないか。初電繰り下げもありそうだ。いずれも、各駅停車と連動したダイヤになる事が予想される

 

常磐線各駅停車

 1時台に運転されている3本は全て見直しを受けそうである。常磐線各駅停車の場合、最終列車とのその1本前の列車の間隔がだいぶ空いている為、3本の見直しだけで大幅に終電の時刻を繰り上げる事ができる。初電も1本分繰り下げるかもしれない。いずれにしても、快速列車と連動したダイヤになりそうである

 

総武線快速

 最終の東京着の新幹線や錦糸町での総武線各駅停車との接続を考慮すると、東京0:01発の千葉行きが残るかどうかが気になる所。一方、上り方面は成田空港着の航空便や房総各線の最終との接続を考えると、成田空港23:00発(千葉23:50発)の最終東京行きは維持されるだろう。そう考えると見直し対象になりそうなのは、深夜の千葉発津田沼行きの列車と両方向の初電と考えられる。もっとも快速はダイヤ面での変化は比較的起こらず、むしろE235系登場による車両面の変化の方が大きくなると思われる。

 

総武線各駅停車

 1時台に着く列車が見直しの対象と思われる。その為、千葉方面は御茶ノ水0:13発の千葉行き(千葉1:08着)、御茶ノ水0:20発の津田沼行き(津田沼0:57着)が終電の候補となるのではないか。千葉行きは千葉着が1時を少し過ぎてしまう為、御茶ノ水での中央線快速との接続(御茶ノ水0:09着)や西船橋での武蔵野線最終(西船橋0:37着)との接続を考慮しつつ2~3分の時刻繰り上げはあるかもしれない。都心方面は、深夜の千葉発津田沼行きは見直されるだろう。千葉発0:31発か、あるいはもっと終電が早くなるかもしれない。都心に戻れる最終列車は、千葉発23:26発の三鷹行きが候補だが、千葉発23:35発の三鷹行きがどうなるか気になる所。というのもこの列車、西船橋での武蔵野線錦糸町での総武線快速秋葉原での山手線・京浜東北線御茶ノ水での中央線快速と様々な終電と接続を取る可能性があるからだ。終電繰り上げの影響を最小限にとどめるなら、この列車は中野行きや御茶ノ水行きに短縮してでも残したい所。ある意味この列車が生き残るかどうかで終電繰り上げの幅が決まるかもしれない。

 

京葉線

 現在の京葉線終電は東京0:35発の蘇我行きだが蘇我着が1:23となる為、最後の2本はなくなり、東京0:05発の蘇我行きが新たな終電となるのではないか。ちょうど30分の繰り上げとなり、蘇我0:53着で1時前に終点に到着できる。

 

武蔵野線

 見直しがあるとすれば、終電がそれぞれ各1本ずつ繰り上がるぐらいだろうか。ただし、現行でも東所沢行き最終は西船橋0:02発、新習志野行き最終は南越谷0:04発、南越谷行き最終は府中本町発0:05発と、どれも他路線と比較して決して遅い時間の発車ではない。2~3分の時刻繰り上げや行先変更等で対応するのかもしれない。なお、仮に西船橋発の最終列車を繰り上げる場合、現行の西船橋23:41発の東所沢行きは南船橋始発の為、東京始発へ変更または東京発西船橋行きの列車を設定して東京・舞浜方面からも武蔵野線の最終列車に接続できるようにするのではないか

 

房総各線

 終電と初電の列車間合いが十分に確保されている為、終電繰り上げはない…と思いたいが、単純に利用客数の減少の為に終電繰り上げ・初電繰り下げされる可能性は否めない内房線の上総湊や外房線の大原も東京100km圏に入っている為、房総各線も終電繰り上げの対象に含まれているかもしれない内房線館山行き最終(千葉22:32発)、内房線木更津行き最終(千葉0:09発)、外房線大原行き最終(千葉23:28発)辺りが見直しの候補になりそうである。

 

山手線

・最後に、山手線を取り上げる。ここまで様々な路線を予想したが、山手線は様々な路線に合わせる形で終電を決めるのではないか。東京駅を基準として内回り・外回り両方考える。

内回り(上野・池袋方面)

 終着駅に1時前に到着する事を考えると、環状列車の最終は東京23:19発、品川行き最終は東京23:58発、池袋行き最終は東京0:26発となりそうである。

外回り(品川・渋谷方面)

 終着駅に1時前に到着する事を考えると、環状列車の最終は東京23:35発、池袋行き最終は東京0:07発、品川行き最終は東京0:42発になるのではないか。

 

【その他(新幹線・私鉄など)】

・新幹線と終電

 新幹線は今回の終電繰り上げで影響を与える側だと思われる。各路線の終電繰り上げにあたり、最終の新幹線の到着時間は考慮するものと思われる。

大手私鉄の動向

 大手私鉄は会社や路線によって判断が分かれるとみる。JRと最終接続を取っている路線は影響を受ける可能性があるが、地下鉄は終電繰り上げを実施する場合でも独自で実施したり、乗り入れ先の私鉄との調整が優先されるだろう。また、JRは比較的終電が遅い路線が多い為、JRに対して終電で優位に立つ為に私鉄が終電をそのままにする可能性はある。仮に東武で考えると、池袋発着の東上線はJRの終電繰り上げの影響を受けて終電を繰り上げるが、スカイツリーラインは直通運転を実施している東京メトロの動向次第かもしれないし、アーバンパークラインは終電はそのままにするかもしれない。京王は中央線に対して優位に立つために終電はそのままにするかもしれない。東急はJRよりも乗り入れ先の各路線の動向を注視し、京急羽田空港の利用状況を気にするかもしれない。もちろん、どれも違う結果になる事もあり得る。結局は自社の路線の利用状況や私鉄各社が保線の作業時間をどう確保するのかにもよるのだろうか。

 

【まとめ】

 ここまで、各路線の終電状況を予想してみた。今回は各路線との接続も考慮して終電候補を考えたが、明確なソースがない以上、実際にJR東日本がどこまで終電を繰り上げるのかは10月にならないと分からない。小幅な動きにとどまるかもしれないし、衝撃的な発表になるのかもしれない。個人的には、終電の「目安」を予測してダイヤ設定の疑似体験ができたのは、首都圏の交通を考える上で大いに参考になったと考えている。最後に、東京発の終電の予想一覧を掲げて結びとしたい。

 

【東京発 終電予想一覧】

中央線(御茶ノ水で中央線各駅停車に接続)

23:15(中央特快 大月行き最終 立川にて五日市線武蔵五日市行き最終、南武線武蔵中原行き最終に接続)

23:30(中央特快 高尾行き 立川にて青梅線青梅行き最終に接続)

0:00(中央特快 高尾行き最終)

0:06(快速 豊田行き最終)

0:15(快速 武蔵小金井行き最終)

 

山手線
内回り(上野・池袋方面)

23:19(環状列車最終)

23:58(品川行き最終 新宿で中央線武蔵小金井行き最終、三鷹行き最終に接続)

0:26(池袋行き最終)

 

外回り(品川・渋谷方面)

23:35(環状列車最終 新宿で中央線高尾行き最終に接続、池袋で埼京線赤羽行き最終に接続)

0:07(池袋行き最終 新宿で中央線三鷹行き最終に接続)

0:42(品川行き最終)

 

京浜東北線 北行(大宮方面)

0:00(大宮行き最終 秋葉原総武線千葉行き最終に接続 上野で常磐線取手行き最終に接続)

0:08(南浦和行き 上野で常磐線我孫子行き最終に接続)

0:17(南浦和行き最終 上野で常磐線松戸行き最終に接続)

0:23(赤羽行き最終)

0:40(上野行き最終)

 

京浜東北線 南行(大船方面)

23:46(大船行き最終 川崎で南武線登戸行き最終に接続)

23:58(磯子行き最終)

0:07(桜木町行き最終)

0:28(蒲田行最終)

 

上野東京ライン(高崎・宇都宮・常磐線直通)

22:40(宇都宮線 普通宇都宮行き最終)

22:43(常磐線 快速勝田行き最終)

22:53(常磐線特急「ときわ91号」勝田行き 特急「ときわ」最終)

23:08(宇都宮線 普通小金井行き 上野東京ライン最終

 

東海道線

22:52(熱海行き最終)

23:30(「湘南ライナー17号」小田原行 湘南ライナー最終)

23:33(小田原行き最終 川崎で南武線稲城長沼行き最終に接続 戸塚で横須賀線逗子行きに接続)

 

横須賀線

23:04(久里浜行き最終 戸塚で小田原行きに接続)

23:50(逗子行き最終)

 

総武快速線

0:01(千葉行き最終 錦糸町で各駅停車千葉行き最終に接続)

 

武蔵野線京葉線

23:12(武蔵野線 東所沢行き最終 新松戸で常磐線北千住行き最終、南浦和京浜東北線赤羽行き最終、大宮行き最終に接続)

0:05(京葉線 蘇我行き最終)

 

【追記】

 常磐快速線武蔵野線については一部加筆及び修正しています。常磐線は折り返し列車の事を考え、終電の繰り上げを2本分から1本分の繰り上げへ予想を変えました。また、武蔵野線につきましては、記述を追加しました。また、列車番号の記述は削除致しました。