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勝手に鉄道会社の将来予想(終電編その3)【JR東日本 終電繰り上げの概要発表】

 10月21日、JR東日本より「首都圏における終電繰り上げ等のお知らせ」が発表され、取組みの趣旨及び見直しの概要等が発表された

www.jreast.co.jp

 首都圏の終電繰り上げについては、9月に、どのくらい繰り上がってどの列車が新たな「終電」となるのか、予想記事を書いた。 今回は、JR東日本の概要を見ての感想と「再予想」を行いたい。

chifumu-m.hatenablog.com

・全般的な感想

 よくこの規模で抑えたな、と思う。自分の予想に比べると小幅な動きだと感じている。初電繰り下げを行う路線が自分の予想よりも少なかった。一方で、中央快速線京浜東北線南行)など自分の予想以上に終電が繰り上がる路線もある。これらの路線は初電繰り下げを抑えた分、終電繰り上げの幅を大きくしたのかもしれない

 また、複数の終電を設定する路線が増えたのも特徴と言える。例えば高崎線の終電は従来は高崎行きの1つだけだったが、ダイヤ改正で高崎行きと籠原行きの2つに分かれる。従来の終電を途中駅止まりにする事で、東京から近い地域での終電繰り上げの影響を最小限に抑えつつ、どの路線のどの区間でも1時までに概ね運行終了できるような体制が構築され、運用の効率化が進んだと感じる。

 続いて、各路線ごとに終電を「再予想」してみる。なお、今回はJR東日本の発表を基にして、発車時刻を独自に計算した。

 

山手線

 現行通りの区間があるのは意外だった。繰り上げ幅は概ね15~20分程度であり、私鉄の終電繰り上げも概ねこの範囲内に収まるのではないか(ちなみに、小田急は約20分程度の終電繰り上げが発表された)。

 

東海道線(東京発)

23:39(小田原行き最終)

23:47(国府津行き最終)

23:54(平塚行き最終)

 最終の小田原行きが平塚行きに変わるが、他に大きな変化はなさそうである。23:47の国府津行きは現在は土休日運休だが、これは毎日運行に変わるのだろうか。

 

横須賀線(東京発

23:04(久里浜行き最終)

23:35(逗子行き最終)

23:50(大船行き最終)

 前回予想した通り、久里浜行き最終の時刻が繰り上がる見込みだ。逗子行きと大船行きはお互い行先を入れ替えた形となりそうだ。久里浜行きが1本減る形となりそうなので、早朝時間帯の久里浜始発も1本減るのだろうか。

 

京浜東北線南行(東京発)

23:40(大船行き最終)

23:53(磯子行き最終)

23:57(桜木町行き最終)

0:33(蒲田行き最終)

 前回の予想以上に終電の繰り上げ幅が大きい大船行き最終は東海道線の終電(東京23:54発)よりも先に東京を発車する形だが、横浜で東海道線からの接続を受けるのだろうか。また、磯子行き最終や桜木町行き最終は東神奈川で横浜線終電からの接続を受けるのだろうか。これらの列車については、横浜で接続する他路線の終電にも大きく影響を及ぼしそうだ。

 

南武線

(川崎発)

23:32(立川行き最終)

23:51(稲城長沼行き最終)

0:06(登戸行き最終)

0:25(武蔵中原行き最終)

(立川発)

23:25(川崎行き最終)

0:02(武蔵中原行き最終)

 稲城長沼行きについては、現行通りのままにして東海道新幹線の最終との乗継を維持した方が良さそうにも思えるが、そこまでの需要もメリットもないと判断されたのだろう。もっとも、相鉄・東急新横浜線が開通して武蔵小杉までの所要時間が短縮されれば、再び乗継が可能となるのかもしれない。

 

横浜線

(東神奈川発)

23:32発(八王子行き最終)

0:03発(橋本行き最終)

(八王子発)

23:38(東神奈川行き最終)

23:59発(町田行き最終)

0:11発(橋本行き最終)

 八王子方面新横浜での東海道新幹線の最終からの接続や中央快速線の終電繰り上げを考えると、八王子行き最終は繰り上げが難しい為現行通りの時刻になったものと思われる。また、橋本行き最終は東神奈川での折り返し時間を短縮する事で時刻繰り上げが行われるのではないか。

 東神奈川方面東神奈川行き最終の時刻繰り上げは、東神奈川での磯子行きや桜木町行き最終との接続を考慮してのものではないか。仮に接続すれば、横浜から各路線への終電の乗り継ぎも見込める。町田行きと橋本行きは行先をお互いに入れ替える形となりそうだ。

 

中央線各駅停車(御茶ノ水発)

0:18(三鷹行き最終)

0:36(中野行き最終)

 2本とも中央快速線の最終が出発した後の発車であり、前回の予想と違って中央快速線に合わせたダイヤにはならない模様だ。初電繰り下げも行われるが各駅停車のみの実施で、ここも前回の予想と異なる形となった。

 

中央快速線青梅線(東京発)

23:14(中央特快 大月行き最終)

23:30(中央特快 高尾行き 立川で青梅行き最終に接続?)

23:45(中央特快 高尾行き最終)

23:56(快速 豊田行き最終)

0:05(快速 武蔵小金井行き最終)

 初電繰り下げがない分、終電の時刻が大幅に繰り上がる事になりそう。また、最終の新幹線からの接続については大宮・新横浜へシフトする形だ。少し前まで高尾1:37着の列車が走ってたのが信じられないくらいだ。青梅線については約1本分の繰り上げとなりそうだ。奥多摩行き最終も需要を考えると繰り上げは仕方ないのかも。東京22:00発の青梅行きの到着を待ってから(青梅23:29着)青梅を出発する形になるのだろうか。

 

【参考】最終の新幹線からの接続予想

(やまびこ70号)23:18大宮2324→23:35武蔵浦和23:40→0:06西国分寺

(のぞみ64号)23:27新横浜23:41→0:28八王子

 

高崎線上越線両毛線

(上野発)

22:30(通勤快速 前橋行き最終)

23:25(高崎行き最終)

23:46(籠原行き最終)

(新宿発)

23:33(湘南新宿ライン高崎線直通 籠原行き)

 終電繰り上げ時刻の幅は大きいが、実態は従来の終電を籠原止まりにしてその1本前を高崎行きに変更した形であり、終電繰り上げの影響を最小限に抑えようとしている。高崎問屋町~前橋については、東京23:00発の上越新幹線を利用すれば東京や上野にもう少し長く滞在できる。なお、今回は言及されていないが、運行時間帯を考えると湘南新宿ラインの最終も籠原止まりになるものと思われる為、注意が必要だ。

 

宇都宮線(上野発)

23:14(宇都宮行き最終)

23:38(小金井行き最終)

 最終が小金井行きに変わっただけの最小限の変更となる見込みだ。小金井以南の利用客にとっては朗報とすら言えるのかもしれない。

 

京浜東北線北行(東京発)

0:00(大宮行き最終)

0:22(南浦和行き最終)

0:40(上野行き最終)

 赤羽行きの終電はなくなる可能性が高い南行の初電で赤羽から東十条始発に変更される列車がある(赤羽~東十条の初電が繰り下げとなる)為、深夜の赤羽行きは東十条行きに変わるのかもしれない

 

埼京・川越線(池袋発)

23:52(川越行き最終)

0:05(大宮行き最終)

0:22(赤羽行き最終)

 初電繰り下げはなかったが、前回の予想通り深夜の区間列車と川越線の最終が見直された。今回は通勤快速等の言及はなかったものの、繁華街である新宿や池袋を通る路線である事を考えると、終電前の増発もあり得るのではないか

 

武蔵野線

(府中本町発)

0:01(南越谷行き最終)

南浦和発)

23:38(府中本町行き最終)

0:46(東所沢行き最終)

23:53(新習志野行き最終)

0:39(南越谷行き最終)

 府中本町~東所沢で終電が1本分繰り上がる形となる模様だ。南越谷行きの4分繰り上げは、南浦和での京浜東北線との接続を考慮したのかもしれない。一方で、大宮での新幹線の最終からの接続を考えると、その他の区間も含めて終電繰り上げはこれ以上は難しいのかもしれない

 

常磐快速線(上野発)

22:49(勝田行き最終)

23:00(特急「ときわ」勝田行き最終)

23:42(土浦行き最終)

0:00(取手行き最終)

0:12(我孫子行き最終)

0:33(松戸行き最終 北千住で各駅停車松戸行きに接続?)

 終電が1本分繰り上げか2本分繰り上げか予想に悩んだ路線。結局、取手行き・我孫子行きの最終が約2本分繰り上がる形となりそうだ。初電繰り下げも行われる見込みで、前回の予想は約半分当たる形となった。

 

常磐線各駅停車(北千住発)

0:22(我孫子行き最終)

0:48(松戸行き最終 北千住始発)

 1本分の終電繰り上げとなりそうだ。松戸行き最終は時刻こそ繰り上がるものの、これまで通り北千住で上野からの快速の接続を受ける形となりそう。今回言及されていないが、我孫子始発松戸行きの終電はどのくらい繰り上がるのかが気になる。なんなら1本分そのまま廃止しても影響は低そうである。

 

総武線快速房総各線(東京発)

0:01(千葉行き最終)

 総武快速線の終電は前回予想した通り現行通りとなる見込みだが、房総各線は終電繰り上げの予想をしていたのでこれは意外だった。これらの路線については、E235系導入による運用面の変化の方に着目していきたい所。

 

総武線各駅停車(御茶ノ水発)

0:06(千葉行き最終)

0:25(津田沼行き最終)

 前回の予想と少し違った結果となった(千葉行きが予想より1本早く、津田沼行きが予想より1本遅い)。千葉行き最終については、秋葉原での京浜東北線との接続、西船橋での武蔵野線の最終からの接続は考慮するのかどうかは気になる所。

 

京葉線(東京発)

0:05(蘇我行き最終)

0:24(新習志野行き最終)

 終電が蘇我行きと新習志野行きに分かれる形となった。繰り上げ時刻は大きいが、最終の新幹線からの接続時間は十分に確保してある。また、東京と御茶ノ水の違いはあるが、総武線各駅停車と比較すると2本共にほぼ同じくらいの時間に都心を出発していくのは興味深い

 

・まとめ

 ここまで簡潔ではあるが、改めて終電を予想した。詳細なダイヤ等については12月頃に発表される模様だ。終電繰り上げ時刻の幅は大きいものの、運行間隔が大きく空いている為、実態は1~2本分の変化にとどまる路線も多い。また、私鉄でも終電繰り上げを発表・検討している路線が増えてきたが、JRの終電繰り上げを考えると私鉄の繰り上げ規模は「終電1~2本分(約10~30分程度)」となるのではないか。いずれにせよ、終電については「〇〇分早くなる」と細かく考えるよりも「1~2本早くなる」と考えた方が良さそうだ。