It's "C" time!!

ちふむ めしはしかやが気ままにつぶやきます。

勝手に鉄道会社の将来予想③【京成・相鉄・東京メトロ編】

 前々から書きたかった鉄道のお話。鉄道会社の将来の動向を勝手に予想(と言う名の妄想)していきます。根拠なし、信憑性なし、制限なし。ここに書いてある事が10年後に1割ぐらいは当たっていればいいなぁ…と思っておいてください。今回は、関東大手私鉄の京成・相鉄・東京メトロ編。

 

京成電鉄

 2019年に新形式の3100形が登場した。まずはスカイアクセス線に集中配属されて3050形は本線系統に転属、という流れが続くだろう。その後は新車が8両編成なら3600形と3400形、6両編成なら3500形が置き換えられるだろう。ここで気になるのは3500の4両編成はどうやって置き換えるかだ。3100形の4両編成を導入するパターンや、3700形を4連化するパターンなどが考えられる。投入ペースは早くないが長期間投入が続いて、最終的には京成線は3700形・3000形・3100形の3形式に統一されるのではないか。その頃には3100形の北総バージョンや3000形のリース車両が登場しているかもしれない。

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3600形は東京五輪まで生き残れるのだろうか。


 【まとめ】

・3500の4両編成の置き換えはどうなるか気になる

・最終的には京成線は3700形・3000形・3100形の3形式に統一される?

・その頃には3100形の北総バージョンや3000形のリース車両も登場?

 

相模鉄道

 昨年にJR線との直通運転を開始した。相鉄にとっては悲願といえる都心直通が始まった訳だが、「本番」は東急線への直通だろう。20000形は10連なら東横線副都心線へ乗り入れる事になると思われるが、10連だと東横線内で各駅停車の運用ができない為、特急や急行として運行される事になるのだろうか。直通運転が始まったら車両の動きは一段落して、8000系・9000系・10000系は経年が来たら順次置き換え、という形になるのではないか。一方、JR直通列車については特急列車を中心にして都心への所要時間短縮を狙うか、各駅停車を中心にして速達性と引き換えに途中駅からの需要を確実に拾っていくか、まだ様子を見ている様に感じられる。次の大規模なダイヤ改正東急線との直通運転開始時と思われるが、利用客の傾向がはっきりするならその前に1回ダイヤ改正を行い、需要が多い種別へJR直通列車の本数をシフトするかもしれない。

 

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東横線目黒線のどちらへ行くのだろうか。

 

【まとめ】

・「本番」は東急線への直通

・JR直通列車は速達中心か各停中心か様子見中

 

東京メトロ

 正直言うと、どの路線も動きが活発と言える。車両面なら新型車両が投入される有楽町線副都心線丸ノ内線半蔵門線だが、南北線の8連化をどうやって進めるのかも気になる。新型車両の投入はアナウンスされていないが、9000系を組み替えして不足分は増備するのだろうか。あるいは、8000系の中で経年の若い車両を南北線に転属して9000系に組み込むのだろうか。大いに気になる所である。ホームドアの設置が各路線で進んでいるので、駅も記録した方がいいだろう。また、05系や10000系はフルカラーLEDへの更新が進んでいるので、他形式も含めて3色LEDの車両は記録して損はないはずだ。

 

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9000系はどのように8両化されるのだろうか。

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13000系も増備完了。置き換えペース早かった…。

【まとめ】

南北線はどうやって8両化の進めるのか気になる

・ホームドアが設置されるので駅も記録した方が良い

・3色LEDの車両は記録して損はない

 

前回①

勝手に鉄道会社の将来予想①【東武・西武・京王編】 - It's "C" time!!

前回②

勝手に鉄道会社の将来予想②【小田急・東急・京急編】 - It's "C" time!!

JR編

勝手に鉄道会社の将来予想【JR東日本 通勤・一般形篇】 - It's "C" time!!

2021年版

→(近日公開予定)

勝手に鉄道会社の将来予想②【小田急・東急・京急編】

 前々から書きたかった鉄道のお話。鉄道会社の将来の動向を勝手に予想(と言う名の妄想)していきます。根拠なし、信憑性なし、制限なし。ここに書いてある事が10年後に1割ぐらいは当たっていればいいなぁ…と思っておいてください。今回は、関東大手私鉄の小田急・東急・京急編。

 

小田急電鉄

 2020年3月26日に5000形がデビューした。5000形と言えば2012年3月まで活躍していた先代5000形が記憶に新しい。先代5000形の置き換え完了によって通勤型車両の動きは一段落したが、新5000形の登場によって再び通勤型車両の動きが活発になるだろう。

 1000形ワイドドア車と8000形どちらが先に置き換えになるだろうか。2020年度までに6編成(60両)導入、と考えると6編成しかいない1000形ワイドドア車の置き換えが先で、8000形はその後になるのだろうか。各駅停車の10両化も進められている為、今後は6両や8両の運用が10両化される、という状況が進むだろう。5000形を増備しつつ全体の車両数も増加していくのではないか。そう考えると、最終的に5000形は4000形以上の車両数になるのではないか。1000形の更新工事も進められているが、登場から30年経過した車両も多い。2000形や3000形の経年を考えると、1000形の更新工事のペースを上げるか途中で打ち切りにして、2000形や3000形の更新工事を新たに開始する事も考えられる。

 ロマンスカーはしばらく安泰だが、小田原線開業100周年となる2027年辺りに何らかの動きがあるのではないか。元々末尾が「7」や「8」の年は新形式の登場が多い印象がある(1957年登場の3000形「SE」、1987年登場の10000形「HiSE」、2007年登場の4000形等)。次のロマンスカーは汎用性の高い形式になるかもしれないが、小田急は沿線から愛される車両を生み出してくれるのではないか。

 

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8000形は後何年活躍できるか…

 

 【まとめ】

・1000形ワイドドア車の方が8000形よりも先に置き換えられそう

・2000形や3000形の更新工事も始まるかもしれない

・次のロマンスカーは2027年登場?

 

東急電鉄

 目下最大のプロジェクトは「東急新横浜線」だろう。相鉄線との直通路線を「目黒線の延伸」ではなく「新横浜線」としたのは、東横線との直通運転も視野に入れているからと考えられる。ただし東横線は10両は各駅停車の運転ができない為、東横線へ直通する場合のダイヤは今後気になる所だ。車両面は目黒線の3000系・5080系を編成組替えの上8両化し、不足分は新鋭の3020系で補う形になるのではないか。3000系も転出せずに目黒線に残るのは意外に感じたが、13本では大井町線9000系を置き換えきれない事や3000系は過去に東横線で8両で運用していた事を考えると、転出しない方が得策と判断されたのかもしれない。

 その他の路線に目を向ける。田園都市線は2020系投入による8500系の置き換えが進行中だ。田園都市線の車両は半蔵門線東武線に直通する為、運用範囲が広い。裏を返せば残り本数が少なくなればなる程遭遇率が格段に下がっていく。大井町線9000系・9020系は当分安泰だと思われるが、置き換えるなら5000系列の転属による置き換えではないだろうか。池上・多摩川線もしばらく動きはないと思われるが、地方私鉄の動向次第では1000系は早い段階で新形式に置き換えられるかもしれない。伊豆急行弘南鉄道水間鉄道等様々な地域で東急の車両が活躍しているが、経年の高い車両も多いので、東急で置き換えが発生した場合はそれら地方私鉄の車両の動向も気になる所だ。

 

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ちゃっかり増備された5050系。

 

【まとめ】

相鉄線との直通は目黒線だけでなく東横線も可能性あり

9000系・9020系や1000系の今後は地方私鉄の動向次第

 

京急電鉄

 800形と2000形の置き換えが終了し、現存する形式は4形式(事業用車・貨物除く)、最古参は1500形となってしまった。正直信じられない気持ちだが、登場は1985年なので今年でもう35年が経過する。それだけ年月が経過したし、新1000形も導入され続けたのだ。しかし、その新1000形の空き番号も埋まりつつある。例えば1500形の8両を置き換え、1700番台を空ける事で新1000形を増備するという手なども考えられるが、800形や2000形も完全に置き換えた今のタイミングで新形式に移行するかもしれない。もっとも、新形式といっても新技術の導入というよりは、まるで「新1000形2000番台」みたいな感じになるかもしれない。空き番がなくなったので新形式投入、という訳だ。1500形の4両編成の動向も気になる所。

 少し先の話だが、600形と2100形が置き換えの時期になった場合、2100形の方が先に置き換えられるかもしれない。2ドアであり、運用に制約がある為だ。最近の大手私鉄は、西武や京成などを見ると「更新された最古参」よりも「運用に制約がある中堅車両」の方が先に置き換えられる傾向があると感じている。2100形自体は更新工事を受けているのでしばらく活躍は続くが、1500形の置き換えが完了した際は次の置き換え候補に上がると見た方が良いかもしれない。

 

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実は1500形が最古参

 

 【まとめ】

・新形式を投入するなら「空き番がなくなったら」?

2100形は600形よりも先に置き換えられるかもしれない

 

前回

勝手に鉄道会社の将来予想①【東武・西武・京王編】 - It's "C" time!!

次回

勝手に鉄道会社の将来予想③【京成・相鉄・東京メトロ編】 - It's "C" time!!

2021年版

勝手に鉄道会社の将来予想2021 その1(前編) - It's "C" time!!

勝手に鉄道会社の将来予想①【東武・西武・京王編】

 前々から書きたかった鉄道のお話。鉄道会社の将来の動向を勝手に予想(と言う名の妄想)していきます。根拠なし、信憑性なし、制限なし。ここに書いてある事が10年後に1割ぐらいは当たっていればいいなぁ…と思っておいてください。今回は、関東大手私鉄の東武・西武・京王編。

 

東武鉄道

 まずは、何といっても「8000系をどうやって置き換えるか」に尽きるだろう。置き換えが進んでいるとはいえ、野田線をはじめ各地でまだまだ活躍を続ける8000系(と800系・850系)。70000系・70090系の投入もまもなく一段落する為、次の新型車両の導入先が気になる所だ。個人的には「直近の新車投入から比較的時間が空いている」という点から「東上線への新形式投入→10030系・30000系を野田線越生線等様々な路線へ転属→8000系を置き換え」というパターンを予想している。一部編成を地下鉄乗り入れ対応にすれば、9000系の置き換えも可能になる。ただし、転属対象が東上線の10030系だけだと8000系を置き換えるのは数が不足するが、30000系も含めた場合、運転台を撤去した編成の再取り付け等の工事が必要な車両が多く、手間がかかってしまうのもネックだ。そう考えると「スカイツリーライン系統に新形式を導入し、10030系はそこから各路線に転属」あるいは「60000系の投入を再開し、野田線の8000系を置き換え」のパターンもあり得るかもしれない。

 続いて特急型。100系スペーシア」、200系・250系「りょうもう」、350系のいずれも数年以内の置き換えが考えられる。特に「りょうもう」は「リバティ」に置き換える事により、例えば伊勢崎行きと赤城行きを連結して運転したり、小泉線への直通列車を設定したりする事も可能になる為「リバティ」への置き換えのメリットは大きいと考えられる。一方、100系スペーシア」は東武の看板特急である為、後継車両は時間をかけて、予算をかけて、社運をかけて、これからの東武を代表する豪華な列車になるのでないか。大いに期待したい。

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今後が気になる「りょうもう」号

 

 【まとめ】

・8000系は10030系の転属で置き換え?

・通勤型の新型車両は東上線投入と予想するが、スカイツリーラインや野田線の可能性もあり

・特急型は「スペーシア」は豪華新型車両へ、「りょうもう」等その他の特急は「リバティ」へ置き換えと予想

 

西武鉄道

 001系「ラビュー」と40000系の投入が続く西武鉄道。001系はこの3月のダイヤ改正池袋線系統の定期特急列車を全て置き換える。「S-TRAIN」は「ラビュー」と需要を食い合っている気がするのが気がかりだ。「ラビュー」が地下鉄乗り入れを開始した場合、「S-TRAIN」は存在価値を大きく揺るがされる事になる為、場合によっては「ラビュー」への一本化も考えられるだろう。ダイヤ改正での小手指への運転区間延長と練馬停車で「ラビュー」通過駅の需要を掘り起こせるかがカギを握りそう。場合によっては、メトロ側の停車駅を増やす(永田町・市ヶ谷等)のもありかもしれない。

 一方の新宿線への「ラビュー」の投入は本川越駅のホームがネックとなっている(「ラビュー」は8両なのに対し、本川越駅の特急ホームは7両分しかない)為か、導入の話は聞こえてこない。3月のダイヤ改正新宿線快速急行が設定されるが、これが将来はレッドアロー「小江戸」を置き換える形になるのだろうか。仮に40000系で置き換えたとしても日中は本川越への運用で、夕方以降は「拝島ライナー」として運用できる。新宿線は「小江戸」と「拝島ライナー」が上手く棲み分けできているのではないか。そう考えると、40000系は実は新宿線向きの車両かもしれない。

 40000系はロングシート車(40050系)が登場した。将来的には6000系に代わって地下鉄直通運用に乗り入れるだろう。その場合、6000系池袋線残留も新宿線転属も両方考えられる。前者なら9000系、後者なら旧2000系が置き換えられるのだろうか。場合によっては20000系や30000系の玉突き転属や、新2000系がワンマン化改造されて多摩川線・多摩湖線に残る101系の置き換えに回るかもしれない。いずれにせよ通勤型は9000系・旧2000系・101系と置き換え対象となる車両は多い。40000系は大量増備され、池袋線新宿線初め各線のイメージを一新していくかもしれない。

 

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西武の新しい主役、40000系。

 

 【まとめ】

・「ラビュー」が地下鉄乗り入れ開始したら「S-TRAIN」の存在価値は揺るがされる?

新宿線は「小江戸」をどう置き換えるかがカギ。40000系は新宿線向き

・通勤型は置き換え対象の車両は多い。6000系・新2000系は転属の可能性も

 

京王電鉄

 京王線の今後で気になるのは「5000系は本格的に7000系を置き換えるか」だ。現状5000系は一部7000系を置き換えたものの、全て「京王ライナー」関連の増備であり、本格的な置き換えとはいえない。本格的に7000系の置き換えをする場合、編成数とコストを考えると全て「京王ライナー」対応編成にする可能性は低く、「オールロングシート」「地上線専用」の車両になるのではないか。もっとも、7000系は全車VVVF化されており、内装もリニューアルされている。5000系をあくまでも「京王ライナー」用の車両として7000系の置き換えは次の新形式(6000系?)に託す事も考えられ、その場合はあと10年くらいは7000系は活躍できるのではないか。

 

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京王線の今後は5000形の増備次第。

 

【まとめ】

7000系を置き換えるなら、オールロングシートかつ地上線専用仕様の5000系

・置き換えがないなら、あと10年くらいは7000系は活躍できる

 

続き

勝手に鉄道会社の将来予想②【小田急・東急・京急編】 - It's "C" time!!

2021年版

勝手に鉄道会社の将来予想2021 その1(前編) - It's "C" time!!

西成の宿に泊まった話。

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西成は通天閣に近い。

 ネット上でたまに話題になる大阪の「西成」。アングラなイメージが強いこの街に2度宿泊した事があるので、今回はその時の事をお話ししたい。

 最初に西成に宿泊したのは2015年9月だった。その時は「西成」がどんな街かはある程度は知っていたが、「どこにあるのか」は知らなかった。旅行で宿泊先を探す際に、格安の宿を見つけて「1泊1700円?すごい安いなぁ。大阪はすごい安い宿があるんだなぁ」とぬか喜びしていた。そして当日。宿の最寄りの新今宮駅で異変に気付いた。

 台風接近で雨が降る中、ホームレスが横たわっている。目の前にあいりん地区のハローワークがある。やけに衛生環境が悪い。ここが、西成だったのか。随分新今宮駅から近い。駅の近くだと油断して、宿泊先がとんでもない地域を選んでしまった。とんでもない場所に来てしまった。

 ただし、宿泊した建物自体は快適だった。部屋は狭かったが綺麗だったし、治安が良くない場所だからか、部屋の中にいると安心感があった。1泊目はぐっすり眠れた。

 翌朝。台風接近なので出歩くには不向きな天候。結局雨風が弱まった昼頃に宿を出て、奈良や琵琶湖辺りへ足を伸ばし、夜に宿へ戻った。2泊目である。治安の良くない場所。安全な建物。大きなトラブルもなく平和に過ごせた1日。炎上したり論争したり揉め事が絶えないネット。西成の治安とネットの治安とどちらが良いのだろうか。そんな事を考えていると、真夜中におっさんの怒鳴り声がした。どっちも良くなかったな。こうして、西成の2泊は幕を閉じた。

 

 2度目は2018年のGWだ。3日連続で休みが取れたので突発的に大阪への旅を計画した。GWに格安で泊まれる宿を考えた際に、真っ先に浮かんだのは西成の宿だった。ただし、前回とは違う宿を選んだ。

 前回と決定的に違ったのは、外国人観光客の多さだった。いろんな国から来た観光客がたくさんいた。彼らにとっては、西成は母国よりも治安が良く、格安で宿泊できる素敵な場所かもしれない。外国人観光客が殺到しすぎて問題になっている観光地もあるが、西成だけは外国人観光客が来れば来るほど街全体が抱える負のイメージを払しょくできるのではないか。そんな気もしてしまった。

 部屋は3畳だったが、テレビ・冷蔵庫・押入れ・コンセント等必要最低限の設備は揃っていた。この時も2泊したが、どちらの日も快適に眠ることができた。不思議なものでどちらの日も寝起きが良く、すぐに出かけようという気持ちになった。部屋が狭いので、かえって出かけたいという気持ちが強くなったのかもしれない。

 西成自体は治安を除けばとてもポテンシャルが高い街だ。新今宮駅や動物園前駅に近く、関西各地へのアクセスは抜群である。値段の割にホテルの質や雰囲気が良いホテルは結構あると感じたので、もし西成の宿に宿泊する際はホテルの公式サイトや予約サイト等の写真をよく見て、交通アクセスも確認して安全かつ快適な宿を選んでほしい。宿代はケチるな。万が一、世界中のどこか治安の悪い場所で夜を過ごす事になりそうな時は、時間があれば一度西成に行って治安の悪い場所とはどのような雰囲気なのか、を実感した方が良いのかもしれない(もちろん、身の安全が最優先だけど)。あと、宿代はケチるな。西成でも比較的雰囲気良さそうな宿を選ぶんだぞ。絶対、宿代はケチるな。ここで挙げたのは「成功例」に近いけど、宿代をケチったからか悲惨な宿に泊まった人もいるんだぞ。決して、宿代はケチるなよ!1000円は確実に出せよ!2000円出せるなら出そうぜ。

 

とにかく、宿代は、ケチるなよ!!!!!

 

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2018年GWに宿泊した部屋。



思想の話をしよう。

 これから俺の思想の話をする。これを話すのは正直怖い。ドン引きされるかもしれないし、意見の合わない人と対立して論争に発展するかもしれないからだ。しかし、この場所でいろいろな話題に対して様々な意見を発信している以上、いずれはこの話をしないといけないとも思っていた。だから、今、話す。

 

 俺の思想は、よく分からない。

 

 もしかしたら拍子抜けしたかもしれない。「だろうな」と思ったかもしれない。とにかく、確固たる軸や信念を見いだせないのだ。

 例えば、日本国憲法。俺は日本国憲法は日本国民のものだと考えているし、素晴らしい憲法だと思う。でも、現状に合っていない所があるならば、国民の同意の下で改憲した方がよいと思う。むしろ、自分達で改憲していく事こそが、日本国憲法を日本国民のものにしていく上で必要不可欠ではないか、とさえ思う。

 例えば、中国との関係。中国は人口も経済も軍事力も将来性も行動力も全てが巨大だと感じている。多くの資源・製品が中国で作られて日本に輸入されるし、多くの観光客が中国からやって来る。それらは日本経済にとって必要不可欠な存在である反面、軍事面では大きな懸念があるし、反日思想も厄介である。中国に対しては、個人的には常に警戒心を持っている。反面、日本に友好的な人が多いのは嬉しいし、どんどん増えてほしい。中国の行動力とスピード感は羨ましいし、日本も見習ってほしいと思う事もある。

 そもそも、現実自体がだいぶ歪んでいると感じる。「憲法改正」を訴える側が「保守」で、「憲法改正反対」を訴える側が「革新」とされているのは、間違いではないけどモヤモヤする。「何かを守る」のが「保守」で、「何かを変える」のが「革新」というイメージがあるからだ。他にも、テレビの視聴率である番組がどれだけ見られたのかが割合として示されるが、これも信憑性が怪しいと指摘されている。「ある番組の視聴率が10%を切った」からといって、その番組は本当に見られていない番組なのか。視聴率を基に賛否いろいろ自分の考えを表明した所で、出所が怪しいからそれが正しい意見かどうかも分からないのだ。

 俺のバックボーンも特殊なのかもしれない。幼い頃から朝日新聞を読んでいた。母が買う週刊誌は週刊文春週刊新潮だった。ハブとマングースと一緒に生活していたようなものだ。母は日教組を嫌っている。俺が大学の志望校を決める際も、大学の「左翼」集団を警戒し、自身の母校を薦める事はしなかった。しかし、母は安倍政権を評価していないし、ネットに対してもどこか冷めた目で見ている。「古き良き日本」とか「日本の伝統を守ろう」みたいな事も言わない。だから、俺は母の事は「右」寄りの人物とは思っていない。自分の知っている物差しでは測れないと感じている。

 

 俺の思想は、よく分からない。ハブに育てられ、マングースに鍛えられたからなのかもしれない。ある意味母の影響を受けているからなのかもしれない。今までの物差しでは測れない。測ろうとするのが良くないのかもしれない。でも、そんな思想をそのまま育てていくのも面白いんじゃないかと、密かに思っている。

涼宮ハルヒ『の本』の消失

 これは中学1年生の時の話だ。当時、俺は『涼宮ハルヒ』シリーズを読んでいた。きっかけは、学校内で『涼宮ハルヒの憂鬱』が読書のオススメ本として紹介された事だった。偶然にも、部活見学の際に先輩が涼宮ハルヒの本を持っていたので、読んでみたら想像以上に面白かった。そこで、自分で買って読むことにした。

 しかし悲しいかな、うちの学校では『ラノベを読む奴は(根暗そうな)オタク』みたいな偏見に近いイメージはまだ残っていた。学校でオススメ本として紹介されていたからか先生方に嫌な顔をされる事はなかったのだが、クラス内では白い目で見られてしまった。自分で選んで自分の好みで読んでた本だから、学校内では恥ずかしがらずに堂々としていたが、内心は正直辛かった。結構きつかったぞ。先生方にいろいろ言われるなら内心「こんな面白い本を評価していないなんて分かってないな」とか毒吐けるけど、クラスメートからの評価が低いのは今後の学校生活に響いてくるからな。いや、先生方の評価が低いのも学校生活に響くけど。もっというと、あの時俺は典型的なオタクだと思ってたけど。とにかく、マジで凹みそうだった。

 そんなある日の放課後、俺が教室から出ようとした時、一人の男子生徒がやって来た。彼は俺を見るなり、笑顔でこう言った。

 「君、面白い本を持っているね。」

 彼は俺の知らない人だったが、学校内での知名度がなぜか小島よしお並みに高かった俺にとっては『俺はあの人の顔も名前も知らないけど、あの人は俺の名前と顔を知っている』というのは決して珍しい事ではなかった。『俺が涼宮ハルヒの本を読んでいる』という事も学校中に知れ渡っていたので、おそらく俺の知り合いか誰かから話は聞いたのだろう。彼は続けてこう言った。

 「前々からその本読みたいと思っていたんだ。貸してくれない?」

 一瞬、迷った。顔も名前も知らない人に貸すのか。しかし、学校内で浮いていた俺にとって、『涼宮ハルヒ』を高く評価してくれる人が現れたのはとても嬉しかった。しかも、彼はその本を『読みたい』と言っているではないか。俺に天使が舞い降りた!男だけど。俺、こういうのには弱いんだよなぁ…。結局、貸すことにした。

 奇妙なのはここからである。貸した本が戻ってこない。俺から本を『借りた』んだからいずれは俺に『返す』んだろうと思っていたが、いつまで経っても戻ってこない。しかし、困った事に俺は名前を聞かなかったので、誰が俺の本を借りたのかが分からない。自業自得だけど。覚えているのは借りた人が男子生徒である事と、その顔だけである。とりあえずクラスメートに「友達で涼宮ハルヒの本借りた奴いない?」と聞いて回った。しかし、手がかりはなし。休み時間に他クラスに行き、顔を探したが見つからない。「借りパクされたんじゃないの?」と友達に言われたので、あえてあっさりそれを認めて借りパクの話を広めて、誰かこっそり「あいつから借りパクしてやったぜwww」みたいな話が出るのも期待したが、それも空振り。とにかく、何の音沙汰もないのだ。あの男子生徒は、俺から『涼宮ハルヒ』の本を借りた後、俺の前から姿を消してしまったのだ。結局、本は戻ってくることがないまま時が過ぎ、俺は中学を卒業した。

 あの男子生徒は何者だったんだろう。いろいろ考えた。同学年でも影の薄い生徒説、1つ上か2つ上の先輩説、他校の生徒がうちの学校の制服を借りていた説、現実的に考えられるのはこれらだが、『涼宮ハルヒ』シリーズだからいろいろな説を連想した。

 

対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース(TFEI端末)説

・未来人(未来から来た調査員)説

・『機関』所属の超能力者説

異世界人説

・並行世界の住人説

 

 目的は何だったのだろうか。単に返すのをずっと忘れていたのかもしれない。あるいは、最初から借りパクするつもりだったのかもしれない。あるいは、俺の持っていた『涼宮ハルヒ』の本が異世界や並行世界、未来等で重要な役割を果たすため、それを手に入れる為にうちの学校の生徒に扮して俺に接近したのかもしれない。いずれにしろ、真相を知る可能性はほとんどないのだろう。こうして、涼宮ハルヒ『の本』は消失してしまったのだった。

9年前の3.11と今の時期。(3月に思ったこと)

 今、この時期だからこそ、9年前の出来事を振り返りたい。今の世間の雰囲気は、9年前にものすごく似ているからだ。

 私は当時学生だった。2011年3月11日金曜日。ちょうど期末試験も終了し、自宅でのんびり過ごしながら、今週末はどこかに出かけようかと考えていた。穏やかな日だった。

 突然、強い揺れが来た。これまでに経験していない、気持ち悪い横揺れがずっと続いた。本棚が目の前で倒れた。頭上に気を付けながらラジカセのスイッチをつけると、聞きなれないチャイムが鳴っていた。何かとんでもない、大変な事が起きたと感じた。

 程なくして、駅前のスーパーに外出していた母が戻ってきた。お互いの無事を確認し、冷静に行動した事を褒められたのは覚えている。その後はテレビをつけた。ずっとNHKを見ていた。津波、火災、原発―これまでに経験した事のない、衝撃的で悲惨なニュースが続いた。

 しばらくはずっと家にいた。ひたすら災害特番を見て、新聞を読んでいた。ライフラインが無事だったのは不幸中の幸いだった。土曜の未明に父が仕事先から歩いて帰ってきた。土曜朝の新聞の片隅に九州新幹線全線開業の記事があって、本当はこれが一面記事になる予定だったのかなと思いながら読んだ。日曜朝にTBSの「サンデーモーニング」のスタジオと出演者はそのままで災害特番をやっていた。テレ東でさえ災害特番をやっていた。会見で、当時の官房長官が汗水を垂らして説明と質疑応答をしていたのを見ていた。5日間くらいそういう日々が続いた。

 原発事故の影響で計画停電放射能の話が出てきた。放射能については、母がとても不安に思っていたのは忘れられない。普段はデマに流されることはなく、むしろそういう風潮を批判すらしていたはずの母が、放射能に不安を感じていたのはショックだった。引っ越す話も出たほどだ。最悪の場合故郷にいられないかもしれない、という不安は春休み中ずっとつきまとっていた。

 5日くらいして、ようやくYoutubeを見る気持ちが出てきた。何もできない中でせめて気晴らしだけでも、という気持ちだった。この頃の民放のCMはほとんどACのものばっかりだった。その中で「あいさつの魔法」というCMをネタにしたMAD動画があった。このCMは挨拶に関連して様々な動物が出てくるが、MADの方もそれに応じて様々な動物のバージョンが出てきた。私はそれらを一通り見た。辛い時期だったが、着眼点の良さと久しぶりの明るい内容の動画に心が救われた。

 プロ野球は開幕時期で揉めていた。パ・リーグは延期を決めたが、セ・リーグは通常通りの開幕を予定していた。しかし、選手会は開幕延期を主張していた。文科省計画停電の影響もあり「ナイター中止」を要請している。世間の反発の声も大きかった。セ・リーグは一旦は29日に開幕延期を決めた。「29日巨人戦開幕」のCMが流れていた事も覚えている。しかし、結局はパ・リーグと同じ4月12日の開幕となった。結果としては4月に開幕を延期したのは良かったと思っている。3月中は震災が日常を崩している中で野球をするようなムードではなかったし、野球ができるような日常に戻るには時間が必要だった。

 3月中は野球を含めてまだいろいろなイベントが中止になっていたが、4月になると日常の回復と共に自粛ももういいだろうという風潮になりつつあった。新学期も始まったし、被災地支援の動きも活発になっていった。私の学生生活も、毎日学校に行って勉強をする、という日常生活に戻っていった。

 今はコロナウイルスが日常を侵食しつつある。震災で日常が崩されて、時間と共に回復していったのとは逆に、今は時間と共に日常が崩されていく。震災から9年経ち、様々なものが復興していったが、今の世間の雰囲気は9年前にものすごく似ている。ならば、9年前の教訓が少しでも活用される事を望みたい。あの時程、「非日常」を感じた事はなかったからだ。