週末パスで行く、東日本旅行 1日目【旅行記】
5月になり、旅行に出かけるには良い気候になったが、残念ながら世間は旅行できるような状況ではない。そこで、過去の旅行記を書いて思い出を振り返り、旅行を擬似体験したい。
2日目→https://chifumu-m.hatenablog.com/entry/2020/05/10/170000
2017年6月。当時福島県に住んでいた私は、JR東日本の「週末パス」を使って1泊2日で新潟・長野・高崎を経由した東日本旅行を思いついた。ちょうどスタンプラリーも開催されていたので、それにも参加しようと思った。
2017年6月10日。1日目。今回のスタートは郡山駅から。まずは磐越西線で会津若松を経由して、新潟へ向かう。折しも3月のダイヤ改正で磐越西線での運用を開始したばかりのE721系に乗りこみ、旅が始まった。
会津若松で新津行きのディーゼルカーに乗り換える。新潟のキハ40系列に乗車したのは、この時が最後になってしまった。乗れるうちに乗って良かった。
列車は阿賀野川に沿って進んでいく。途中で「SLばんえつ物語」号とすれ違う。
新津からは新潟行きの列車に乗って、新潟へ向かう。新潟駅は高架化工事の真っ最中で、ホームも車両も新旧の共演が見られた。
新潟から長岡まではE4系「Max」に乗車し、長岡へ向かう。2階席に座り、Maxならではの景色を味わう。長岡で昼食を取り、現美新幹線を見送って、普通列車と特急「しらゆき」を乗り継いで直江津へ向かう。
直江津ではいろいろな車両が停車しており、カラフルだった。鉄道会社が変わっても、やってくる列車が変わっても、車両の豊かさや彩りは変わらず、交通の要衝の役割は今も続いているんだと感じた。
えちごトキめき鉄道で上越妙高まで南下し、北陸新幹線に乗り換える。次の目的地の上田までは40分足らず。新幹線の速さを改めて実感する。
上田で上田電鉄に乗り換え、新旧の「まるまどりーむ号」を乗り比べした。週末パスはJR線だけでなく、えちごトキめき鉄道・上田電鉄・しなの鉄道など、一部の私鉄に乗る事もできる。長野県を訪れる際にはぜひオススメしたいおトクなきっぷだ。
上田に戻り、今度はしなの鉄道で東へ。小諸で撮影して、終点の軽井沢で北陸新幹線へ乗り換え。日没が遅い為、遅い時間まで景色を楽しめた。
北陸新幹線で関東に入り、高崎からは両毛線で前橋へ。今日はここで宿泊した。ホテルでは久しぶりに「出没!アド街ック天国」を視聴して眠りについた。
最後に、旅の工程表を記しておく。ただし、うろ覚えだったりダイヤ改正で時刻が修正されたものもあったりするので、覚えている範囲で記載する。
郡山6:52→8:08会津若松8:14→11:33新津11:36→11:55新潟12:19(Maxとき320号)→12:42長岡13:32→14:17柏崎14:22(しらゆき6号)→14:49直江津15:11→15:27上越妙高15:53(はくたか568号)→16:30上田→(上田電鉄 時刻不明)→上田17:27→17:47小諸18:07→18:32軽井沢18:54(はくたか572号)→19:10高崎19:22→19:37前橋
こんなテツ、ドウですか?(設定集)
今回は小説の設定集。続くかどうか、というかそもそもストーリーを始めるかどうかすら分かりません。でも、思いついたのでここに書きます。
概要:大学の鉄道研究部に入った少女が同級生や先輩達と繰り広げるコメディー。
①田町あまぎ…食いしん坊鉄(1年)
主人公。鉄道と食事をこよなく愛する食いしん坊少女。旅行する時は必ず駅そばを食べるか、駅弁を食べている。大好物は牛タン弁当と我孫子駅の唐揚げ。
好きな車両…E231系・E531系・E233系2000番台(常磐線を走る為)
②小牛田みのり…寝鉄(1年)
鉄道と寝るのが大好きなマイペース少女。彼女曰く「揺れ心地が気持ちよくて眠気を誘う」との事。車窓を眺めずに寝ていいのか悩んでいるが、寝台列車はそんな事を気にしなくてもいい為大好き。
好きな路線・列車…地下鉄・寝台列車全般(景色を見なくても良い為)
③小山いろは…Youtuber鉄(1年)
鉄道と動画投稿が趣味の少女。鉄道の魅力を伝えたいと思い、旅行時は常に動画を撮影して後日投稿している。動画で話題になりそうな面白い列車を好んでいる。
好きな路線…景色が綺麗な路線(五能線など)
好きな車両…HB-E300系、西武001系「Laview」など窓が大きい車両全般(撮影しやすい為)
④土崎いなほ…模型&音楽鑑賞鉄(2年)
鉄道好きだが鉄道にはあまり乗らない少女。鉄道研究部副部長。「列車に乗っていると大好きな列車を外から眺める事ができない為」というのが理由。好きな車両をいつでも眺める事が出来る様、自宅には鉄道模型を大量に飾っている。模型を走らせる為に遠くへドライブもするが、その時はいつも鉄道に関連した音楽をかけている。
好きな路線…地元の路線
好きな車両…地元の車両
⑤大井サフィール…リッチ鉄(3年)
鉄道とお金が大好きな少女。鉄道研究部会計・書記。家がお金持ちの為、家族で様々な豪華列車に乗ってきた。「四季島」「サフィール踊り子」に乗ることが目標。口癖は「今日も〇〇線に課金した」。
好きな車両…豪華列車全般(一番好きなのはスーパービュー踊り子)
⑥長町あおば…お絵描き鉄(3年)
鉄道とお絵かきが大好きな少女。鉄道研究部部長。車両のイラストや擬人化、架空鉄道のロゴマークなど様々な絵を描いている。鉄道研究部のロゴマークと部誌のデザインも手掛けている。
好きな路線…グッドデザイン賞受賞車両が走っている路線
最後に、タイトルを。
こんなテツ、ドウですか?
妄想列車その①~東北本線夜行列車編~
やれるかどうかは別として、いろんな列車を妄想したい。おそらく実現しないけど、ワンチャンできれば面白そう。今回は、東北本線に夜行列車を復活させてみたい。
①区間
まずは走らせる区間から。東北本線なら迷わず「上野~青森」と答えたい所だが、今回は「品川・東京~盛岡」へ区間を短縮する。というのも、東北新幹線が青森~八戸間を除いてほぼ並行している為、東北新幹線が動く時間帯はそちらに需要が流れると思われるからだ。そこで東北新幹線が動かない時間帯を補完する存在として考えて、盛岡までの運行が妥当ではないか、と考えた。一方、都心側の発着地点を「品川」に設定した理由は、上野東京ラインを活用して品川・東京・上野と都心側の発着場所を増やしたいからである。
②車両
続いて車両だ。どの客層をターゲットにするかで車両も変わってくるが、今回は想像しやすくする為に実際の車両で考えたい。寝台特急用として「サンライズ瀬戸・出雲」の285系(の交直流対応バージョン)をイメージする事にする。7両編成だ。(あくまでも妄想なので細かい制約は一旦無視する。)
③ダイヤ
続いてダイヤだ。今回は、かつて東北本線を走っていた夜行列車「はくつる」の晩年のダイヤを参考にした。
品川 23:03 6:27
東京 23:13 6:17
上野 23:22 6:07
大宮 23:52 5:40
小山 0:35 4:58 水戸線721M接続(上り)
宇都宮 1:00 4:33 宇都宮線1521E接続(上り)
(この間郡山・福島・仙台等に運転停車)
一ノ関 5:25 0:15 大船渡線321D・東北線1521M(下り)、1556M(上り)接続
北上 6:00 23:40 北上線723D接続(下り)
花巻 6:10 23:30 釜石線1653D接続(下り)
盛岡 6:39 23:00 東北新幹線「はやて93号」「はやて98号」接続
東北新幹線とのスムーズな接続を考慮して、盛岡方面は「はくつる」より約1時間遅く、品川方面は「はくつる」より約40分早いダイヤにした。また、停車駅を「はくつる」よりも増やし、北関東や岩手県南部の需要も狙う事にした。
④運賃
一番気になる運賃。今回は「東京~盛岡」間で考える。東京~盛岡の営業キロは535.3kmで、運賃は8580円。特急料金は寝台車が2540円。合計すると11120円となる。
寝台料金はまちまちだが、参考として「サンライズ瀬戸・出雲」の「シングル」を適用して7700円に設定する。そうすると、合計は18820円となる。もし「ゴロンとシート」が連結された場合は、特急料金は通常期で3070円。運賃と特急料金の合計で11650円。「寝台特急」としては申し分ないかもしれないが、制度を改正してもう少し寝台料金等の値段を安くした方が良いかもしれない。あるいは東北新幹線との割引料金を設定したり、「北海道&東日本パス」でも乗車できるようにしたり、「いわてホリデーパス」をセットでおトクに購入できる様にするのも一つの手か。
⑤ライバル
ライバルについても考えてみたい。真っ先に思い浮かぶのは航空機と夜行バスだ。しかし航空機は敵にはならない。というのも、いわて花巻空港と首都圏を結ぶ定期便が運航されていないからだ。思わぬ所でライバルが消えた。東北新幹線恐るべし。
夜行バスはどうか。今回はJRバス東北とオリオンバスの2社と比較する。JRバスは「ドリーム盛岡号」がライバルだ。東京ディズニーランド及び都内4か所(渋谷・池袋・東京・王子)と盛岡駅を結んでいる。料金は時期によるが6700~10500円。設備は3列シートだ。一方、オリオンバス。東京~盛岡間で毎日4便夜行バスがある。北上停車便や一ノ関・花巻停車便もある。値段も3000~6500円とかなり安い。こちらは設備は4列シートだ。値段第一ならオリオンバス、設備も重視するならJRバスに軍配か。値段では寝台列車の勝ち目はなさそうなので、設備面で高速バスより優れている「ノビノビ座席」や「ゴロンとシート」を導入したり、夜行快速なら3列シート車両を作るなどして、「払う価値が高い質」を提供した方が良さそうだ。ダイヤは、時間帯が近そうなものを抜粋して以下にまとめる事にする。所要時間は高速バスと良い勝負だが、停車駅を考えると寝台列車に軍配が上がるか。
東京23:13 → 北上6:00 → 花巻6:10 → 盛岡6:39(架空寝台列車)
東京23:10 → 盛岡6:35(ドリーム盛岡1号)
東京23:00 → 北上6:10 → 盛岡7:10(オリオンバス1321便)
東京22:40 → 花巻7:15 → 盛岡7:55(オリオンバス1451便)
盛岡23:00 → 花巻23:30 → 北上23:40 → 東京6:17(架空寝台列車)
盛岡23:10 → 東京6:35(ドリーム盛岡4号)
盛岡21:00 → 花巻21:50 → 東京6:24(オリオンバス1452便)
盛岡21:30 → 北上22:40 → 東京7:00(オリオンバス1322便)
⑥乗車体験記風シミュレーション
(盛岡方面)
23時過ぎ、東海道線の列車の合間を縫うように列車は品川駅を発車した。東北新幹線も上野東京ラインも最終列車が発車した後だ。東京・上野で3分ずつ停車し、お客を乗せていく。0時過ぎに放送が流れ、車内は消灯した。宇都宮線内で先行列車に少しづつ近づいて行き、小金井で先行していた1654Eを追い抜く。宇都宮駅を発車すると、次は一ノ関駅まで止まらない。しばしの間、眠りにつく事にしよう。
5時25分、一ノ関駅。数は少ないが、客が降りて行った。5時50分に放送が流れ、車内に明かりが戻る。北上到着前に北上線の乗り換えがアナウンスされ、到着後は何人か北上線の列車に乗り換えていった。花巻でも客が一部降りたが、大半の客は盛岡まで乗りとおす様だ。6時39分。外が明るくなる中、列車は定刻通りに終点の盛岡駅に到着した。大勢の客が列車から降りる中、私は新幹線ホームに向かい、始発の「はやて」号に乗り込んだ。
(品川方面)
盛岡行きの「はやて」号に乗っていたが、大雨による徐行運転の影響で10分ほど遅れてしまった。盛岡到着は23時を過ぎてしまったが、寝台列車は接続を待ってくれていた。他の乗り換え客を共に急いで列車に乗り込むと、程なくして列車は発車した。北上を発車した直後に放送が流れ、車内は消灯された。寝る直前に一ノ関のホームの様子を見たが、数名の客が寝台列車を待っていた。
関東の朝は早い。4時半過ぎの宇都宮駅に到着すると、宇都宮線の始発列車が発車を待っていた。小山駅では水戸線の始発列車。大宮駅到着直前に放送が流れ、現在定刻で運転している旨がアナウンスされた。遅れはすっかり取り戻したようだ。都心に近づいているが、始発列車よりも先に走っている為、快調に飛ばしていく。景色を見ていたら、いつの間にか上野駅に到着した。上野と東京で多くの客が降りて行った。高輪ゲートウェイ駅を通過したら、終点の品川は目前だ。
⑦総評・個人的予想
ここまでいろいろな検証をしてきた。運賃では高速バスに対抗できない為、設備面で勝負しないといけないが、所要時間を考えるとあまり豪華な設備にもしづらい。また、ほぼ首都圏~岩手県内の利用となる為、需要も拾いづらい。「ゴロンとシート」や「ノビノビ座席」を中心に様々な工夫をして、やっと高速バスと戦えるレベルなのだろうか。ちなみに、今回の検証で一番驚いたのが、ダイヤ設定の際に参考にした「はくつる」のダイヤが想定よりも所要時間が短く、意外と使いやすそうなダイヤだった事だ。東北新幹線とあまり競合していないあのダイヤで客足が伸びないのなら、遅かれ早かれ列車の廃止は避けられなかったのだろう。そう考えると、無策の場合この寝台列車も苦戦が予想されるのではないか。とはいえ、今回は新幹線含め各路線との接続はしやすい様にダイヤは組んだ。小さい需要を確実に拾い上げていく事が、この列車が長生きするカギになるものと思われる。
※参考資料
※続編
旅行妄想その2【言うだけならタダ】
旅行どころか外出すらままならない雰囲気の今。「こんな旅行があったら面白そうだな」という妄想だけは不思議と湧いてきている。思い付きで書くけど誰か既に思いついていたらごめんなさい。あと、知識の粗さについてはご容赦を。というか、今回は旅行というより企画系中心の気がする…。
前回→https://chifumu-m.hatenablog.com/entry/2020/04/11/210000
①最終列車乗り継ぎの旅
名前の通り、ひたすら各路線の最終列車を乗り継ぐ旅。1本でも乗り遅れたら強制終了となる為、スリルを味わう旅でもある。新幹線と組み合わせるのも面白そうだ。実際、東京行き最終列車である「やまびこ70号」「のぞみ64号」など、新幹線の最終列車と在来線の最終列車はどのくらい接続が考慮されているのか興味がある。「この列車が接続しているんだ」という意外な発見もあるのではないか?
②終電から始発までその駅周辺で過ごす
ある駅に最終列車で向かう。そこから始発列車が動くまでの時間、退屈せずに時間を過ごすことができるかを実験する企画である。深夜時間帯、営業しているお店やホテルはあるのだろうか?駅周辺の雰囲気はどうだろうか?その辺を検証してみたい。真夜中の撮影となる為、治安や騒音には警戒しなければならない。結構リスクの大きい企画でもある。
例(全て平日ダイヤ 2020年5月現在)
高崎 1:37着→5:10始発
高尾 1:22着→4:28始発
勝田 1:15着→4:27始発
桜木町 1:13着→4:18始発
③1駅で乗り換え
最近お気に入りのYoutuberとして綿貫渉さんを紹介したい。綿貫さんは鉄道を中心に交通機関に関する動画を投稿している「交通系Youtuber」として活躍されている。綿貫さんは様々なシリーズの動画を投稿しているが、その中に「1駅で終点」シリーズがある。今回はそれをオマージュした企画だ。
「1駅で終点」で紹介される列車は「始発駅の次の駅が終点」の列車である。それに倣って「1駅で乗り換え」は「乗った列車の次の停車駅で降りて、別の路線に乗り換える」事をルールとする。これを繰り返し、できるだけ遠い場所まで行きたい。乗る列車の種別は問わない。例えば新横浜から東海道新幹線に乗って西へ向かう場合は、「こだま」なら小田原、「ひかり」なら熱海・静岡・豊橋など(列車によって異なる)、「のぞみ」なら名古屋となる。「乗ったらすぐ降りる」の繰り返し、果たしてどこまで行けるのか、そして何回乗り換えするのか。検証してみたい。
④ゲーセンに1番近い駅グランプリ
近所のラウンドワンに遊びに行った時にふと思った。ゲームセンターが一番近い駅はどこだろう?そこで「ゲーセンに1番近い駅グランプリ」を思いついた。改札からゲーセンまでの所要時間を図り、ゲーセンに一番近い駅を決めたい。もっとも、ゲーセンも駅も無数にある為、闇雲に探すのは困難だ。そこで、ゲーセンならセガやタイトーなど系列店ごとに、駅は首都圏近郊などから探す事にしたい。ゲーセンが駅ビルにある所が優勝候補になりそうだ。
ここまでいろいろな企画を立ててみた。正直な話、実現する可能性はこのご時世、やっぱりいろいろな意味で低い。時間もお金も手間もかかるだろうし。動画にしたら面白いと思うけど、そもそも私は旅の動画を作った事すらない。ただ、企画としては面白そうだなと思う。
言うだけならタダだけど。
ただひたすら雨の日のゆりかもめの写真をあげる。
2015年3月。当時学生だった俺は、春休みをバイトをしたり、家で艦これをしたり、外に出て撮り鉄をしたりして過ごしていた。ダイヤ改正前だったのでいろいろ撮影していたが、その中でも新交通システムの「ゆりかもめ」が好きだった。そんなある日の撮影を振り返ってみたい。
この日は雨が降っていた。まずは地元で軽く撮影した後、北総線に移動して引退が迫っていた北総7260形の撮影をした。その後はそのまま7260形に乗車して都内に向かい、東急線内でいろいろ撮影した後に新橋へ移動し、ゆりかもめの撮影を開始した。
まずは汐留や竹芝から一駅ずつ撮影していく。
レインボーブリッジを渡り、お台場海浜公園や台場でも撮影を続けていく。どの駅も同業者がいなかったので、自分のペースで撮影できた。
一駅ずつ豊洲へ歩を進める。
日も暮れてきた。時間との闘い。ラストスパート。
終点の豊洲に着いた時には、日はすっかり暮れていた。
「公開説教」を受けて。(補足あり)
先日、次の記事を投稿した。内容は、ナインティナインの岡村隆史さんのラジオ番組での発言に関するものだ。
その後、岡村さんのラジオ番組において相方の矢部浩之さんが登場し、岡村さんに対して「公開説教」を行った。以下に自分が思った事を書きたい。
【風俗発言を謝罪】ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン 2020年04月30日 『矢部浩之が公開説教』
自分は、Youtubeでアーカイブを探し(本当は良くない事だと思うが)、例の放送を聞いた。矢部さんは今回の騒動について、岡村さんの過去のエピソード(10年前に「パッカーン」した事も含む)に触れながら、岡村さんの悪い部分の核心を突いた指摘をした。柔らかい口調で周囲に気を配りながらも、岡村さんに厳しい態度で臨んだ。48のおっさんが49のおっさんに対して、恥を晒した、叱った、そして背中を押した。これが叱咤激励なんだ、と感じた。
自分が結婚できるかどうか、自分が結婚したいかどうかは別にして、「結婚した方が良い」タイプの人は必ずいて、矢部さんはきっと「結婚して良かった」タイプで、岡村さんも「結婚した方が良い」タイプなのかな、と思った。結婚する事で他者から指摘されやすくなって自分を客観的に見つめる機会が増えたり、異性と長時間一緒に過ごす事で異性や他者への理解がより深まって尊敬につながっていく。そんな働きがあるのかな、とも思った。
ここでかばっても良かったかもしれない。あの失言の後でも、岡村さんを擁護する声はあった。ここで無視しても良かったかもしれない。岡村さんを見捨てるような声もあった。しかし矢部さんは、ぬるま湯につかる事も、逃げる事も拒否した。相方として、岡村さんに正々堂々と向き合った。相方にしか出来ない事を考え、何が岡村さんにとってベストなのかを考え、それを実行に移し、堂々とやり遂げた。それがあの「公開説教」ではないか、と感じた。
岡村さんが今後どうなるのかは分からない。許す人は許すだろうし、許さない人は許さないだろう。それを他人が決める権限はない。世の中にはたった1度の過ちが許されない場面がある。たった1度の過ちでその世界から退場させられた人もいる。「1度の過ちくらい許すべきだ」「失敗しても真摯に反省している人は許すべきだ」と自分は思うけれど、もし自分の身近な人が過ちを犯した時に、自分が本当にその人を許せるかどうかは分からない。でも、矢部さんの様に叱ってくれる人がいるのはありがたい事だ。そして、岡村さんは愛されている。離れる人も沢山いるかもしれないが、残る人も多いはずだ。岡村さんは、いろんな人に恵まれているはずだ。
今回、矢部さんが岡村さんを叱った事で、いろいろな所で岡村さんは救われたと思う。自分も身に染みる思いだったし、自分の闇をこじらせてしまうとああなってしまうとも思った、一方で自分も矢部さんに救われた気がする。岡村さんに対してモヤモヤした気持ちや悲しい気持ちがあったけれど、矢部さんの一喝によって、そういう気持ちが少しは晴れたのだ。また2人で活躍する姿を楽しみにしたい。ありがとう、やべっち―。
補足:岡村さんのあの発言を聞いて「悪意」は感じていなかったが、番組の中で矢部さんが岡村さんを「天然」と評していて、「だから悪意を感じなかったのか」と納得した。ただし「悪意がない」というのは失態が許される要因ではない。むしろ「悪意がない」状態こそが厄介なのだ、とも考えている。
「認識の違い」が生んだ悲劇(追記あり)
芸能人が炎上しているのを見ると「もったいない」と思ってしまう。好きな芸能人なら尚更。炎上してしまう理由は「認識の違い」かもしれない。
ナインティナインの岡村隆史さんのラジオ番組内での発言が問題となり、番組を放送したニッポン放送が謝罪した。(追記:その後、岡村さんも所属先の吉本興業を通して謝罪した。)
4月23日『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』での発言について | オールナイトニッポン.com ラジオAM1242+FM93
ナインティナイン 岡村隆史のオールナイトニッポン 2020年4月23日
※(非公式動画です。)番組後半の1:32:30付近からが問題になった部分(リスナーさんに対して岡村さんが返信する形)
自分は風俗には疎い人間だから、岡村さんの発言を聞いて「風俗業界ってそういうものなのかな」と思った。おそらく過去の経験から考えた「予測」であり、悪意を持って発言したものではない、とも感じた。このご時世で風俗に行ってしまった国会議員もいる中で、我慢している事そのものは立派だとも思った。
一方で、危ない発言だなとも思った。藤田孝典さんの様に批判する人が出てきてもおかしくないと思ったし、藤田さんの捉え方も間違いではないな、と感じた。岡村さんは「楽しみ」とは言ってないけど、そういう風に感じる人もいるだろうな、と思った。
岡村隆史「お金を稼がないと苦しい女性が風俗にくることは楽しみ」異常な発言で撤回すべきではないか(藤田孝典) - 個人 - Yahoo!ニュース
これは様々な「認識の違い」が生んだ悲劇なのではないか、と自分は感じた。先に挙げた捉え方の違いの他に、4つの「認識の違い」が思い浮かんだ。
①深夜ラジオに対する認識の違い
②岡村さん自身に対する世間の認識の違い
③風俗嬢に対する認識の違い
④現状認識の違い
①深夜ラジオに対する認識の違い
自分自身は深夜ラジオを聞く事はあまりない。ただ、深夜ラジオは「チラシの裏」のようなものだと感じていたので「チラシの裏ぐらい好きにさせろ」と思っていたけれど、その認識は違うのかもしれない。深夜時間帯とはいえ公共性はあるし、「本人・スタッフとリスナーが楽しんでいるからいいだろ」という主張はもう通用しないのかもしれない。Twitterの過去の発言も問題になる現代社会において、本当に「チラシの裏」と呼べるのは文字通り「チラシの裏」だけかもしれない。
②岡村さん自身に対する世間の認識の違い
そもそも岡村さんをどういう人物だと捉えているかもだいぶ差があるのではないか、と感じた。自分は岡村さんは「めちゃイケ」や「ぐるナイ」、最近は「チコちゃんに叱られる!」のイメージが強く、逆に岡村さんのラジオ番組は聞いていないのだが、普段岡村さんのラジオ番組を聞いている人とそうでない人ではおそらくイメージに差があるだろうし、そういう「認識の違い」が岡村さん自身の印象・好感度・評価等にもつながって、今回の騒動にも影響していると感じる。
③風俗嬢に対する認識の違い
あの発言を聞いて、岡村さんは風俗嬢を見下しているとは思えなかった。「貧困の為風俗で働く」と聞くと例えば「籠の中の鳥」をイメージしてしまうのだが、岡村さんは「渡り鳥」の話をしたかったのかな、と思った。コロナが収束すれば、どこからやってくるかは知らないが、自由に空を飛んでいる美しい「渡り鳥」が一時期やってきて去っていく。だからそれまで我慢しよう―岡村さんはこう伝えたかったのかな、と感じた。
④現状認識の違い
現状認識の中でも、主に「コロナの影響」と「自身の発言の影響力の大きさ」で違いがあるのかな、と感じた。
今はコロナ関連で人々に生活や気持ちの余裕はなくなり、ストレスの溜まっている人は結構多いのではないか。そうなると、今までは許されていた・スルーされていた発言も、場合によっては反感を買うようになってしまう。今後もいろいろな発言が炎上しやすい状態が続いてしまうだろう。健康にしろ経済にしろ命の危険性が高まり、今までよりも殺気立っている時代になってしまった。その変化を感じて受け入れて、考えなければならない。
自身の発言の影響力の大きさは難しい問題だ。「発言する権利」は平等だが、「発言の影響力」は平等ではない。有名人が発言すればニュースになる。一つ発言すれば称賛され、一つ発言すれば批判される。そういう時代である。岡村さんに限らず、有名人は自身の発言力の大きさを現実として把握してほしい。一方で、有名になって変にどこかに配慮して薄っぺらい発言をするよりは、以前と変わらずにズバズバ発言している方が自分は好きだし、大御所感やカリスマ性を途中から打ち出すくらいなら、年をとってもくだらない発言を続ける方が自分は好きだ。だから、自身の発言の影響力は自覚してほしい、だけど影響力を行使して変な方向に人々を誘導しないでほしい、という気持ちもある。この2つは対立する可能性もあるので、難しい問題だと感じている。
ゲスい言い方だけど、何も謝罪しないで叩かれるよりは、謝罪して少しでも味方を増やす方が結果的に良い事もある。だから岡村さん及びニッポン放送が謝罪したのは良い事だと思う。謝罪に関連して高須院長がTwitterで発言したけど、それはきっと岡村さんを救う事になるだろう。その点で、謝罪したのは良かったと感じる。一方で、先に挙げた藤田さんの記事の後半に社会の不備を指摘する部分があるが、鋭い視点だと感じた。社会全体が「生活に困っても風俗の仕事があるからヨシ」となってはならないのである。
岡村さんは自分の大好きな芸人の一人だし、「めちゃイケ」や「ぐるナイ」などで沢山笑った。今も面白い芸人だと思っている。だから、誰も得しない今回の炎上を見ると「もったいない」と思ってしまう。好きな芸能人なら尚更。
新たな展開がありました→https://chifumu-m.hatenablog.com/entry/2020/05/01/232412